サモちゃん

サモちゃんライフ

先日、せのあにハウスにやってきた、ザリガニの女の子「サーモン」ちゃん。

(以下サモちゃん)

数日前、サモちゃんが急に体調を崩し、亡くなってしまいました。

まだ出会った日の話すら書いてないまま、急なお別れになってしまったので
ここで出会うまでの経緯、起こったこと、これからのことをまとめさせて頂きたいと思います。

  • 【補足】
    せのあには、1年前から人生初のザリガニ飼育を始めました。
    まだ日は浅いですが、自分達はザリガニが大好きで、家族だと思っているため
    重苦しい話になってしまっているかもしれませんが、ご了承ください。
1匹目のザリガニ『2号』

せのあにと一緒に暮らしているザリガニ(♂)です。

2号

家の近くの用水路で出会ってからもうすぐ1年になります。

2匹目のザリガニを迎えた理由

まず、どうして2匹目のザリガニを迎えようと思ったのかというと…

  • 2号がずっと独りでさびしそうだったから
  • 今後もザリガニ飼育を続ける予定のため、
    もしも2号の子供が生まれたらより嬉しいから

そういった理由でザリガニの『繁殖』を検討して、今回2匹目のザリガニを迎えることになりました。

Twitterの方でも書いたのですが、
決め手は『2号がさびしそうだったから』でした。

他にも理由はあって、

今後もずっとザリガニと生活していきたかった自分達は、
できることなら2号の子供たちや孫たちと一緒にいられたらな…と前からひそかに思っていました。

でも、ザリガニは繁殖するとものすごく数が増えるそうです。

アメリカザリガニは産卵すると、1度に数十~数百個の卵を産む。

全ての卵が無事に孵るわけではなかったり、共食いも頻発するため個体数はものすごく減るらしいのですが、
例え数百匹が無事に育っても、育てられる環境を用意しなければなりません。

掃除の大変さや、設備を用意するため&育てるための資金との相談。(軽く見積もっても初期準備で数万~数十万円かかります)
今よりお世話が100倍たいへんになる可能性もあるけど、それでもせのあには全力で育てるつもりで、2号のお嫁さんを探すことを決めました。

ザリガニ(♀)を連れてくる方法

冒頭の『サモちゃん』は、実はネット通販で購入しました。
(家の近くのザリガニがいた用水路が、工事の影響か生き物がいなくなってしまった上、近くのペットショップでも入荷していなかった為)

注文して2日後ぐらいに
小さ目の発泡スチロールで到着。

新聞→梱包用プチプチ→新聞→空気の袋→2重の水袋…
と厳重に梱包されてはいました。

ペットショップで熱帯魚を買ったりすると、袋に水と空気をパンパンに入れて、家に持ち帰れるよう梱包してもらったりしますが
それと同じ要領で、サモちゃんも送られてきました。

快適とはいえなそう…

『ザリガニの成体のメス』を確実に迎える方法としても、ショップ購入の方が確実だと思ったのですが…
店頭購入ならまだしも、通販はあまりおススメできないなと思いました(お店によるかもだけど)

袋から出すと、体調に問題はなく元気でしたが、
到着するまでに触覚が折れてしまったようです。
袋の中に折れた触覚がありました。

赤虫を食べるサモちゃん
赤虫をあげたらすぐに食べはじめた

袋の中に、小さくて赤いエサっぽいものが入ってた気がしますが、
待機中の箱の中で、とりあえず赤虫をあげてみたら、すぐにパクパク食べ始めました。

お腹が空いてたのか、初めての赤虫がおいしかったのか。

待機中
水槽準備のため待機中の2号とサモちゃん

落ち着けないとかわいそうなので、土管をいれたらスッポリ。

土管に隠れる
ハサミの横にあるのが折れた触覚

元気いっぱいだけど、警戒心もとても強く、
せのあにのぶーぶーは指を挟まれて血がでてました((

特定の性別の大人ザリガニを迎える方法
  • ①オスメス見分けられるようになってから、生息地へつかまえに行く
    (ケースなどを用意して安全に運べるようにする)
  • ②店頭で購入(ケース用意しておいた方が確実)
  • ③ネットで購入(あまりおススメできない

生き物をネットで買う(もしくは他者に運んでもらう)際は、家まで運ぶ間のことをよく考えておくことが大切なようです。

2号とサモちゃんご対面

2号とサモちゃんは、同じ水槽に入れた後もとくにケンカするでもなく…

2号とサモちゃん
サモちゃんが近づいてきてビックリした時の2号

たまに鉢合うと、驚いて片方が飛んでいくこともあるけど、
一緒に生活していて問題なさそうに見えました。

甘エビとサモちゃん
2号の甘エビを奪いにやってきてゴキゲンなサモちゃん
一緒に赤虫たべる
一緒に赤虫食べる2号とサモちゃん

最初こそ、驚いて影に隠れていた2号も
日が経つにつれいきいきとしてきて、友達ができたことがとても嬉しそうでした。

同じ水槽で飼育しようと思った理由
  • 『60センチ水槽に2匹が目安』という情報を信用してしまったから
  • いずれ繁殖を視野にいれて、同居させておいた方がいいと思っていた
  • 繁殖は『夜中~朝方』らしいので、自分達が寝ている間も一緒にいさせるべきなんだと思っていたから

このような理由で同じ水槽で飼育を始めましたが、
今となっては『せめて目を離す間は仕切りを入れておくべきだった』と後悔しています。

サモちゃんの体調が急変

サモちゃんが家にやってきてから数日、問題なく生活していたように見えました。
けれど変化は急に起こりました。

せのあには早朝のお仕事をしているので、出発前の午前3時ごろにサモちゃんを見た時は、
いつも通りというか、普通にすみっこで休んでるサモちゃんを見かけてから仕事に行きました。

お昼前(約7時間後)帰宅してから水槽を見てみると…
なぜか1つの土管に、2号とサモちゃんが一緒に入ってました。

一緒に土管に入る
小さい土管に一緒に入る2匹

「同居してる~かわいい~」なんて最初は思ってしまい、写真を撮ったのですが
よく見るとサモちゃんの体勢がなんだかおかしい…

すごく姿勢が低かったのです。
(今まで2号を見てきたかぎり、熟睡しててもザリガニは地面に体がつくほど低い姿勢にはならない)

そして近づいても、手を振っても反応がないので、土管ごと引き上げてみると
案の定サモちゃんはグッタリしていました。

まだ足や触覚は動いていたけど、ハサミを上げる気力もないようでした。

何が原因だったのか?

  • 見ていない隙にケンカでもしてしまったのか?
  • 水質に異常があったのか?
  • 環境変化 & 同居のストレス?

見た所欠損している部分もありませんでしたが、
ザリガニの血は赤くないため、どこかが傷ついていてもおそらく素人目にはわかりません。

どの理由にしても、
とりあえずしばらくの間は個別の水槽でゆっくり休ませてあげながら様子を見ていれば、体調を崩すのは避けられたのではないかと思います。

隔離して療養

以前、2号が脱走をはかって弱った時にやったように、回復用の環境を用意しました。

  • 小さめのバケツに、水をギリギリまで減らし、エアレーションをしっかりする
  • 弱ったまま溺れてしまわないよう、一応砂利や岩などで高低差を作っておく
  • 水温を26度ぐらいにする

2号の場合は、グッタリ状態からこの方法でなんとか回復しました。

  • 色々対処法を探していたら、同じような状況・やり方で復活できた例も見かけ、参考にさせていただきましたザリガニ 瀕死からの生還

それと、バケツにフタ(密閉ではない)をしていたものの、
落ち着けるようにと土管もいれておきました。

すると、しばらくは土管のなかで休んでいたサモちゃんが、
なぜかわざわざ外に出てきて、倒れるように伸びていました。

そこからはどんどん弱っていき、数時間に1度、ほんの少し足を動かすぐらいしかできなくなりました。

余談:2号の行動

余談ではありますが、
せのあにがサモちゃんの看病をしている間、ずっと2号がサモちゃんの見える場所(いつもは居ない水槽の端)に居て、何時間もその場を離れずこちらを見続けていました。

実はサモちゃんを土管ごと水槽から出した時も、
いつもなら、水槽の中に手など入れれば、一旦は驚いて逃げるのに
全く土管から出ようとしなかったんです。

まるで、サモちゃんの身を心配しているかのようでした。
都合のいい見方かもしれませんが…。

サモちゃんが眠るように亡くなっていく

どんどん弱っていくサモちゃんは、
少しの揺れにも耐えられず、例えるとゼリーのように体が抵抗力無く揺れてしまいます。
伏せた体を起こすことも勿論できません。

けれど、伏せたまま横に倒れることはなく、
触覚もずっとピンと張っていて、弱っているのか寝て休んでいるのか、区別がつかないぐらいでした。
(触覚は元気がないとヘニャ…と曲がるイメージがありましたが、そんなことないみたいです)

ちょっとだけ足を動かしてくれて、
ほんの少しでも回復してるのかな…と錯覚しましたが
それを最後に、数時間経っても全く身動きしなくなり。
おそらくそのあたりで、亡くなってしまっていたのかもしれません。

触覚の位置すら、元の位置から少しも動かない。
それでも『まだ生きてるかもしれない、もしかしたらまだ元気になれるかもしれない』と、
全く動かなくなってもエアレーションを止めることなんてできないぐらい、きれいなまま、眠るように亡くなりました。

確実な変化


動かなくなってから、30時間ほど経ってから、ようやく目に見える変化が出始めました。

  • 目のにごりが出始めた
  • 目が少し伸びた?ような感じになった

胴体、手足、触覚は変化が無いので判断できませんが、
目だけが明らかに、命が停止したことを知らせていました。

『〇時間動かないのですがもうダメですか?』という質問

以前から知恵袋などで、
「ザリガニがもう10時間以上動かないのですが、これは亡くなってしまっているのでしょうか?」という質問を見かけることがありました。

「いや、生きてるかどうかぐらい、見ればわかるんじゃないか…」なんて思っていましたが、
実際に目の前にすると、本当に最後まで、判断できないものでした。

なので目の状態を参考にして、
目に変化が現れるまでは、根気よく看病してあげるといいのではないかと思います。

繁殖目的でも、ザリガニは個別飼育をしてあげること

ザリガニ飼育に縁がある人へ向けて、今回の失敗を踏まえた要点をまとめます。

  • 家にやってきたばかりのザリガニは、慣れるまで必ず個別飼育してあげる
  • もしくは水槽内に仕切りを用意する。
  • 繁殖をさせたい場合は、見張っていられる時間だけオスとメスを会わせるだけでも繁殖可能らしい

せのあにも色々な参考動画などを見て、『2~3匹がもっと狭い水槽で一緒に暮らし、繁殖も問題なく行っている』ような動画をいくらか見かけたために、なにも問題ないと気を抜いていました。

ですが本当に何が起こるかわからないので、それぞれの子を大切にしたいなら、基本的に個別飼育しておくことをオススメします。

メモ

ちなみに2号が暮らしている『60センチ水槽』で仕切りを使い2匹飼育するとなると、ちょっと窮屈だと思いました。

2号の水槽

できれば90センチ水槽以上で仕切りを使うか
(でも60センチ水槽でも重量が重すぎて掃除は大変です)
別個のケースを使う方がよさそうです。

サモちゃん本当にごめんなさい

サモちゃんがせのあにハウスにやってきて、まだ1週間も経っていない間の出来事でした。
ほんの数日しか一緒にいられなかったけど、自分達にとってはもう大切な家族だったので
サモちゃんに対して、本当に悪いことをしてしまったと、何度も何度も謝りました。

ここまで大きくなるのに、2号と同じく1年~それ以上かかっているはずです。
命に危険のある脱皮を何度も乗り越えて、やっと大人になれたであろうサモちゃん。
それをたった数日で死に追いやってしまうなんて、どれだけ酷いことをしてしまったんだろう。

繁殖の方法ばかり調べて、その用意ばかりしていて
環境が変わったばかりのサモちゃん自身のことに、もっと気を遣うべきでした。

サモちゃんを埋葬してあげたい

目の変化を確認してから、せのあにはサモちゃんを『土に埋めてあげたい』と思いました。
しかし住んでるアパートには庭もありません。

最初、『大き目のプランターに土を入れて、そこに埋めてあげようか』という案も出ましたが
できることなら『外に放っておくより(猫などに荒らされてしまうかもしれないし)家の中で一緒に居られた方がいいよね』と
大き目のビンを買ってきて、そこに土を入れ埋葬することにしました。
そうすれば、骨壺のように家の中に置いておくことができます。

そしてサモちゃんの写真を印刷してきて、お花と、食べ物などを入れるお皿を揃えて、2号の水槽の隣に置いてあげました。

サモちゃんの棚
サモちゃんと一緒にみんなで食べようと思って買ってきていたイカをおそなえ

奥にあるのが、サモちゃんを埋葬したビンを包んだものです。
(一応補足:ビンを袋で一度密閉して、一緒に乾燥剤を入れ、その上から包んでいます。)

これからも変わらず、サモちゃんと一緒にごはんを食べていきたいと思います。

  • 補足:包みやお花などが普通の色(明るめの色)なのは、一応仏具コーナーなども見たのですが、なんだか堅苦しいデザインの道具ばかりだったので(謎の紋章がある台や器具とか)、サモちゃんに似合いそうなものをと思って揃えたからです。

サモちゃんを探す2号

せのあにの思い込みかもしれないのですが、
どうも2号の様子が、今までと違います。

サモちゃんのことをずっと探し続けたり、
サモちゃんがいつも居た場所にずっといて、土管に戻らなかったり
まるでわかっているかのように、サモちゃんの写真の方へ行ったりします。

サモちゃんの写真と2号

その様子を見て、余計に本当に申し訳ないことをしてしまったという気持ちになり、2号にもたくさんごめんねと謝りました。
2号にとって、やっと出会えた大切な子だったかもしれない。

サモちゃんに食べさせてあげようと買ってきたニンジンも、お供えという形になってしまい…

サモちゃんとニンジン
サモちゃんの横でニンジンを食べる2号

今まで、2号は絶対そんなことしなかったのに
わざわざ土管からニンジンを持ってきて、サモちゃんの写真の前で食べていました。(撮ろうとしたらこっちを向いてしまったけど、基本サモちゃんの方を向いて食べるのです。)

正直、つらくてたまりません。いちばん苦しい思いをしたのはサモちゃんだけど。
2号も、前よりもっと寂しくなってしまったのかもしれない…。

ザリガニ飼育について、これからどうするか

せのあにはこの先の人生、ずっとザリガニと一緒に暮らしていきたくて、2号の子供を…と今回繁殖に挑みましたが
知識も用意もまだ足らないようで、色々と考え中のこともあり、しばらくの間は繁殖等のことは置いておく予定です。

今後のことを考えて先走り、2号の子供を育てるために
『ザリガニマンション』を作ろうと、スチール棚など買ってきてしまっていました。
せっかくなのでスチール棚を組み立ててみたら、サモちゃんの写真を置くスペースを確保できてよかったものの…こんな形になってしまい、本当に申し訳ないです。

靴箱の上の水槽
今まで靴箱の上にあった2号の水槽
スチール棚
ザリガニマンション用に買ってきたスチール棚×2

スチール棚は安価なうえ丈夫なので、
生き物を飼育する際、導入するとすごく良いなと思ったので、ついでの紹介でした。

仲良く暮らす2号とサモちゃんと、
元気に育つ2号の子供たちを見守るはずだった、ガラ空きの棚を見ると寂しくなりますが

再度次のステップへ挑むかどうかは、とりあえず2号の様子も伺いつつ(今でもサモちゃんを探してさまよっているため)
ちゃんと迎えたザリちゃんを育てられるか、設備も知識も十分に整えられるかを検討してから、今後のことは考えたいと思います。

おわりに

2号やサモちゃんのことを気にかけて頂いて、今後を楽しみにしてくれていた方達にも、こんな結果になってしまい本当にごめんなさい。

そしてサモちゃんの看病や埋葬、2号の様子の変化に加えてせのあにもショックで、報告が遅くなってしまい申し訳ありませんでした。

ここまで読んでくださった方がいましたら、本当にありがとうございます。
引き続き、2号が安全・元気に暮らせるよう全力で努めますので、せのあにと2号をよろしくお願いいたします。

余話:サモちゃんの死を通して思ったこと

  • ここから先の内容は、読む人によっては気分が悪くなる可能性もあるので、少しでも嫌だなと感じた時点で読むのを止めていただければと思います。
  • 執筆者の目的は、自分が感じたことや考えを書くことで、誰かにとってはヒントや参考になることもあるかもしれないと思うため書き記しておきたいだけになります。
  • 誰かの傷を抉りたくて書いているわけではないので、苦しむために受け取ったりしないでほしいと思っています。

ザリガニは『強い生き物』なんかではない

小さい頃から、ザリガニ飼育というものは『簡単で、放置していても大丈夫で、ザリガニも強くて丈夫な生き物』みたいなイメージがありました。
しかし今回のこともあり、ザリガニってこんなに弱い生き物だったんだなと思いました(劣っているという意味ではなく、飼育面で細心の注意を払わなければいけないものという意味で)。

2号は、特別他の子より丈夫な気がしています。
だから今まで生きてこれたのも、本当にただの偶然で。

2号が大丈夫なんだから、と完全に油断していました。
2号と切り離して、サモちゃん個人のことを見て考えてあげることが大切でした。

1号と3号

2号がどうして2号なのかというと、出会った当初、実は3匹のザリガニを捕まえてきていて、大きい順に1号・2号・3号と名付けたからでした。
1号と3号は、翌日帰らぬザリガニに…。
当時は『ザリガニ飼育ではよくあることなんだろうな』ぐらいにしか捉えられていなくて、2号と1年過ごしてみて初めて、どれだけ頑張って生きているか、こんなにも大切な命なんだとわかってから今回のこともあり、
1号と3号に対しても、今になってようやく『本当に申し訳ないことをした』と、実感が生まれてきました。
決して『仕方のないもの』なんかではなかった。
そして完全に自分達の注意・管理不足が原因で、3匹の命を奪ってしまったんだなと、重く心に留めておかなければと思いました。

生き物を飼うこと

自分は昔、ペットでした。
親が親の為に子を産んだ、親のための命でした。
そんな人生が嫌だったのに、ザリガニに対して、おんなじことをしてしまったのかもしれない。
自分達は出来る限りのことをしていたつもりでした。でも、それは親もそうだったんだと思います。
自分が思う『きっとこれは幸せだろう』を押し付けて、私が本当に欲しいものは与えてくれるどころか、奪うばかりで。
『自分はベストを尽くしてやっている』とあの親たちが言い張るように、今回のことだって『何が原因かわからない・自分達はやれることをやりきった』なんて、言い訳にならないんですよね。
その子が望むものを与えられなかった。必要なものがわからなかった。考えようとも探ろうともしなかった。それで「自分はできることをした」と。そんな親になりたくなかったのに、自分はそれをしてしまったのか。

そもそもやっぱり、生き物を飼うこと自体が間違っているのかもしれない。
『どうしても元居た環境では生きられないから共生する(助ける)』という特別な理由でも無い限り、どんなに一緒に暮らしたくても、それは親となる飼い主の勝手な都合なのかもしれない。

2号を捕まえてこないべきだっただろうか。
ザリガニと一緒に暮らしたいという夢を捨てるべきだったんだろうか。
結果的には工事で生き物が消滅してしまったあの用水路から、2号を攫ってこないで、土砂に潰されていた方が2号は今より幸せだったんだろうか?
寂しそうな2号を放っておくべきだったんだろうか。その方がサモちゃんも犠牲にならずに済んで、2号も他者に幸せを造られるより幸せだったんだろうか…。

なんて、他者の幸せを『どっちがよかったか』なんて予測することがそもそもおかしいんでしょうか。自己満足でしかないのかもしれない。
もうすでに、取り返しのつかない間違いをたくさんおかしてしまっているんだと思います。だからもう、やれることをやっていくしかない。今ここにいる2号に、自分がやりたいことではなく、2号の望みを汲み取れるよう努力しながら、できることを考えていかなければ…。

命の価値と手向けの花

2号と暮らすことで初めて、ザリガニや他の生き物は人と同じように、命の価値は変わらなく大切なんだと実感することができました。
だから出会って数日しか経っていないサモちゃんに対しても、2号がそうなった時を想って、同じように悲しかった。
昔、1号と3号の死に対して「まあそんなものかな」なんて思った自分が信じられない。
そんな風に、人は経験によって考え方も変わっていく生き物で、誰だってそうなのかもしれない。

雑草だって生きていますよね。でも、その辺に生えてる雑草に、2号に対する大切さを同じだけ抱けと言われても、急には難しい。
けれどもしかしたら、その雑草を芽が出るところから大切に育ててみたら、その育んだ時間が同じだけの感情を湧かせるのかもしれない。
そんな反面、嫌な虫を殺虫剤でなんの感慨も無く殺し、動物のお肉を罪悪感も持たずにオイシイと食べられる。
ラーメンに乗ってるチャーシューも、お寿司の美味しそうなトロも、大量に廃棄されるモヤシだって、元は生きていたものだった。
それら全てが、『大切な人や大切な生き物の肉』だったら、オイシイと笑顔で食べ、もういらないと捨てられるんだろうか。

サモちゃんに、生花を手向けたいと思いました。でも、実際にお花売り場に向かって、お花を目の前にした時、ふと『花も生きている』と思ってしまったんです。
そのきれいな花を咲かせるまでに、たくさんの時間と、たくさんの歴史を刻んできたその命、もしかしたら『手向けられるため』の命ではなかったんじゃないか。
そんな風に考えてしまって、生花ではなく造花を選んでしまい…
それは、サモちゃんにとって、失礼なことだったんでしょうか。

『さびしそうな2号』が100倍になる可能性

せのあには、その場の辛さだけを見て『2号がずっと独りで寂しそうだからパートナーを連れてきてあげよう』と思いましたが、
もし繁殖に成功して、100匹を超える子供が生まれたとしたら…
当然全てのザリちゃんに繁殖をさせるわけにはいかないので、パートナーを得られないザリちゃんが100匹近く増えることになります。
100匹が2号と同じ寂しい思いをして、繁殖できず、遠い目をしながら、ずっと出られない水槽の中で死んでいくのかもしれない…。そんな風に一度考えてしまったら、気軽に繁殖に挑んでみようなんて、思えなくなってしまいました。

弔うこと

すごく私的な話なのですが、
今まで結婚式とかは1度も行ったことないけど、お葬式には幾度も行かなければいけないような環境だったので、
こういった弔いの行為は『めんどくさいけどやらなきゃいけないもの』みたいなイメージでした。
(親族やその知人も皆、「またやらなきゃいけない、お金もかかるし嫌だ…」みたいな愚痴ばかり言っていたので((
でも、実際に本当に大切なものを失くすと、こんな風に自然に弔いたいと思うものなんだなと初めて知りました。

ただやっぱり、園児の頃に暗記させられた意味のわからないお経を、唱えたりはしませんでした。自分達がサモちゃんのために必要だと思ったことを、やってあげればいいんじゃないかなと思います。

ザリガニ飼育が大好きだけど

今回のことも含め、ザリガニ飼育は、せのあにに様々なものを与えてくれました。
ザリガニに出会えて本当によかった。

でも、そんな感想も、完全に人の都合なんですよね。
ザリガニ飼育は最高だから、ぜひ皆さんもやってみて!と広めたくなるほどに、ザリガニ飼育が好きです。
けれどそれは、人が成長するために、ザリガニを閉じ込めてしまうということなんでしょうか。
自分達は、サモちゃんを失うまでこんなことも考えられなかったんだと思い知らされます。
過去に同じように失った人はたくさん居たはずだった。情報も探せばもっと見つけられたはずだった。それを見つけられずに適当に育てるのは、命を無駄に傷つける愚かさを繰り返すだけなんですよね。
だからこれからは、もっともっと知る力を身に付けて、大切なものを守れるようになっていきたい。

ザリガニと一緒に生活をして、せのあには何倍も幸せになりました。
だから2号もたくさん幸せにしてあげたい。
けれど今度は、自分がそうやってかつて他者に閉じ込められていたみたいにならないよう、『理想の幸せ漬け』にしてしまわないように…を意識していけたらと思っています。

すでに沢山の間違いをおかしてしまっているんだとしても、2号がここにいる限り、最善を考え続けていこう。
それが正直なところ、せのあにの精一杯の結論です。

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